ずっとずっとずっと


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リアルワールド/桐野夏生
 山中十四子、通称トシ。クールなテラウチと、エキセントリックなユウザン、育ちのよいキラリンという3人の友人とともに、残り少なくなった高校生活を送っている。夏休みのある日、隣家の同い年の少年が母親を撲殺した。彼がトシの携帯電話と自転車を盗んで逃亡したことから、4人の女子高生は事件に巻き込まれてしまう。警察や大人たちに真実を話せず、個々に抱える悩みを逃亡少年に照らす彼女たち。「ヒトから見られる自分」と「本当の自分」のはざまで揺れ動く思春期の心が、章ごとに語り部を変えるスタイルでつづられている。

思春期のときの、「周りは全然わかっていない」とか「自分だけが特別」だと思ってしまう感じがよく出てると思いました。この本は読者の年齢によって評価が分かれるんじゃないかな〜・・・。物語としてはあんまり好きな方ではないけれど、「自分が考える自分」と「周りから見た自分」との乖離、他の連中とは違うんだから!という各人の独白なんかはなかなか面白かった。ミステリとか推理小説(なのか?)という枠を離れて、自己と他者の関係性とかを考えるには興味深い本だと思います。
| か行(桐野夏生) | 21:13 | comments(0) | trackbacks(0) |
神様のカルテ/夏目草介
 神の手を持つ医者はいなくても、この病院では奇蹟が起きる。夏目漱石を敬愛し、ハルさんを愛する青年は、信州にある「24時間、365日対応」の病院で、今日も勤務中。読んだ人すべての心を温かくする、新たなベストセラー。第十回小学館文庫小説賞受賞。

ちょっと期待しすぎちゃったかなー。本屋大賞とあまりの評判の良さに手に取ってみました、が。良い本ではあるんだけど、ちょっと物足りなかったような。登場人物は魅力的だし、どこまでもやさしい感性で書かれていて、思わず心がほっこりするような、素敵な本です。色々な医療問題にも触れられていて、考えさせられる部分もありました。うーん・・・でもなんか、物足りない。
現実ってもっと汚くてどろどろした部分があると思うんだけど(特に医療現場なんて!)そういったものを徹底的に排除してきれいにまとめてみました、という感じ。あえて外したのかもしれないけれど、こういったハートフルな話は他にもたくさんあるし、医療という場じゃなくても・・・と私は思いました。なんか、ことばが悪いけど、綺麗事みたいに思えちゃうんですよー。
| な行(その他) | 20:59 | comments(0) | trackbacks(0) |
エバーグリーン/
 漫画家になる夢をもつアヤコと、ミュージシャンを目指すシン。別々の高校に進学することになったふたりは、中学校の卒業式で、10年後にお互いの夢を叶えて会おうと約束をする。そして10年。再会の日が近づく。そのとき、夢と現実を抱えて暮らすふたりの心に浮かぶものは…。単行本刊行時、大反響を呼んだ青春小説の傑作がついに文庫化。恋と夢と現実のはざまで揺れ動くあなたに贈る物語。

すきだなあ、やっぱり。豊島さんの感性が本当にすき。私のど真ん中です。夢と現実の折り合いの付け方がとっても良かった!お互いの夢が叶って本当に良かったね、なんていう漫画的なハッピーエンドではなく、ちゃんと現実を書いてあるんだけど、でも現実だってそう悪くないよねって思わせるところがすごい。思春期特有の青臭い感じ、を書かせるならやっぱり豊島さんだと思う。読んでいて恥ずかしくなるような青春小説ってだけじゃないです、この本は。その「先」がちゃんと表現されている素敵なお話。
| た行(豊島ミホ) | 19:59 | comments(0) | trackbacks(0) |
べっぴんぢごく/岩井志麻子
 死霊が彷徨い、腐臭漂う岡山の寒村。村で一番の分限者の家に生れながら、牛蛙と綽名されるほど醜いふみ枝は、母シヲの淫蕩な美しさを憎悪する。しかしふみ枝の娘は、シヲに生き写しの、禍々しいまでの美貌を備えていた。美女と醜女が一代交替で生れるのは、禁忌を犯した罰か、土俗の死霊の祟りなのか―。呪われた家系を生きた六代の女たち、愛欲と怨念にまみれた、百年の因果の物語。

深い深い業を背負った一族の話。この本の雰囲気、私の好みそのものでした!女はみんな怖いものだと思っているけれど、それに加えて美しいものはさらに怖いんです。人に限らずね。うつくしいものは、こわい。こういう話は、女性にしか書けないんだろうなあ。
全体的にすごく好きですが、後半の展開の早さだけが残念。序盤に比べて人物の書き方がだんだん雑になっているような・・・。明治から平成って、こうやってみるとあっという間なんですね。。
| あ行(その他) | 23:02 | comments(0) | trackbacks(0) |
告白/湊かなえ
「愛美は死にました。しかし事故ではありません。このクラスの生徒に殺されたのです」我が子を校内で亡くした中学校の女性教師によるホームルームでの告白から、この物語は始まる。語り手が「級友」「犯人」「犯人の家族」と次々と変わり、次第に事件の全体像が浮き彫りにされていく。衝撃的なラストを巡り物議を醸した、デビュー作にして、第6回本屋大賞受賞のベストセラー!

一気に読みました。続きを読みたい!と思わせる本だと思います。
ただ、みなさん書かれているようですけど読後感が本当によろしくないです。前半はけっこうよかったんだけど、後半に向けてどんどんエンタメ小説になっちゃったのが残念。登場人物が物語を動かしたというより、ある展開にふさわしい登場人物が後から作られた感じ、というか。出てくる人がみんな冷静すぎると思いませんか?各人の独白が、キャラクターが生かされたものだったらもう少しリアルなものになったのかもな〜と思います。

まあもともとこのお話は1章だけの短編だったみたいですね?(1章のみだったら私はもっと高評価をつけていたと思います)これがデビュー作でもあるし、発想や文体については嫌いじゃなかったのでぜひ次の作品も読んでみたいです。
| ま行(その他) | 23:25 | comments(0) | trackbacks(0) |
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